1. ブログ
  2. 楽天市場
広告・利益改善

楽天RPP広告が赤字になる理由と、ROASを改善する見直し方

公開日:執筆:溝口 勝大(株式会社DEXEZ 代表取締役)

楽天市場のRPP広告(検索連動型広告)は、手軽に始められて、すぐにアクセスを増やせる便利な広告です。一方で、「広告経由の売上はあるのに、利益が残らない」「気づいたら赤字だった」という相談も少なくありません。

この記事では、RPP広告が赤字になる理由と、利益を残すための見直し方を解説します。

RPP広告の基本

RPP広告は、楽天市場の検索結果に商品を表示させる、クリック課金型の広告です。広告がクリックされたときに費用がかかり、表示されるだけでは費用はかかりません。

成果を見るときに使う主な指標は、次の2つです。

指標 計算式 意味
ROAS 広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100 広告費1円あたり、いくら売上があったか
CPC 広告費 ÷ クリック数 1クリックあたりの費用

たとえば、広告費10万円で広告経由の売上が50万円なら、ROASは500%です。

RPP広告が赤字になる3つの理由

理由1:「損益分岐ROAS」を知らずに運用している

ROASが高いか低いかは、商品の粗利率によって判断が変わります。ROAS300%でも黒字の商品もあれば、ROAS500%でも赤字の商品もあります。

粗利率ごとの損益分岐ROAS

利益が出るかどうかの境目になるROASは、次の式で求められます。

損益分岐ROAS = 1 ÷ 粗利率 × 100

商品の粗利率 損益分岐ROAS
50% 200%
40% 250%
30% 約333%
20% 500%

ここでいう粗利率は、売上から仕入れ原価だけでなく、楽天の手数料、ポイント、クーポン、送料なども差し引いた、実際に手元に残る割合で考えるのがおすすめです。こうした費用まで含めると、思っているより損益分岐ROASが高くなる商品は多いです。

理由2:全商品に同じ設定で広告をかけている

RPP広告は、何も設定しなければ多くの商品に広告がかかります。すると、

  • 粗利の低い商品
  • 転換率の低い商品
  • 在庫が少ない商品

にも広告費が流れ、全体の利益を押し下げてしまいます。

理由3:売れないキーワードで表示されている

商品と関係の薄いキーワードや、クリックはされるけれど買われないキーワードで表示されていると、広告費だけがかかっていきます。

ROASを改善する見直し方

ステップ1:商品ごとの損益分岐ROASを出す

まずは主力商品だけでよいので、商品ごとに粗利率と損益分岐ROASを一覧にしましょう。これが、広告を判断するときの「ものさし」になります。

ステップ2:商品ごとの実績と比べる

RPPのレポートで、商品ごとのROASを確認し、損益分岐ROASと比べます。

状態 対応
実績ROASが損益分岐を大きく上回る 予算や入札を増やして、さらに伸ばす
損益分岐の前後 キーワードやクリック単価を調整する
損益分岐を大きく下回る 入札を下げる、または広告を止めて商品ページを先に改善する

ステップ3:キーワードを絞り込む

クリックが多いのに売れていないキーワードは、除外キーワードに設定することを検討しましょう。逆に、売れているキーワードは、商品名やページの内容をそのキーワードに合わせて強化します。

ステップ4:商品ページを先に直す

広告はあくまで「人を連れてくる」手段です。来た人が買わなければ、どれだけ広告をかけても赤字は続きます。転換率が低い商品は、広告を増やす前に商品ページを改善するのが鉄則です。

ポイント 広告の目標は「ROASを上げること」ではなく「利益を増やすこと」です。ROASが少し下がっても、売上が大きく伸びて利益の総額が増えるなら、それは良い判断です。数字は必ず利益で確かめましょう。

イベント期間の広告の考え方

お買い物マラソンや楽天スーパーSALEの期間は、広告のクリック単価が上がりやすく、同時に転換率も上がりやすくなります。

  • イベント前:商品ページとクーポンを整えておく
  • イベント中:売れている商品に予算を集中させる
  • イベント後:期間中の成果を商品ごとに振り返り、次回の予算配分に活かす

イベント中は普段と同じ判断基準ではなく、イベント期間だけの損益で考えると判断を誤りにくくなります。

ウレノコの支援事例

株式会社DEXEZが運営代行を担当した食品の店舗では、年末商戦に向けて売上を最大化する施策を重ね、運営開始から5ヶ月で月商500万円を達成しました。広告もROAS1,221%を記録しています。

※実際の支援実績です。売上・成果を保証するものではありません。

まとめ

RPP広告が赤字になる主な理由は、損益分岐ROASを知らないこと、全商品に同じ設定で広告をかけていること、売れないキーワードに費用が流れていることの3つです。

  1. 商品ごとの損益分岐ROASを出す
  2. 実績と比べて、伸ばす商品と絞る商品を分ける
  3. キーワードを絞り込む
  4. 転換率の低い商品は、先に商品ページを直す

この順番で見直すと、広告費のムダが減り、利益が残る運用に近づきます。広告費やROASの見直しを中心に相談したい場合は、ウレノコの利益改善支援もご検討ください。

溝口 勝大
溝口 勝大株式会社DEXEZ 代表取締役

楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングのEC運営代行・ECコンサルティングを手がける株式会社DEXEZの代表。EC支援16年以上、300社以上の店舗支援に携わる。